ソーシャルレンディングと手数料について思うこと。
ソーシャルレンディングと手数料
投資は事業者を通して行うため、無料というわけにはいきません。事業者の利益となる手数料を支払わなければなりません。そもそも、手数料とは投資に関連して発生する様々な諸費用のことです。株式投資やFX投資においても、投資で利益を得ようとすれば当然、金融商品の売買や運用に一定の手数料がかかります。
投資という点では、ソーシャルレンディングも同じですが、ただソーシャルレンディングには株式やFXなどの投資と大きく異なる点があります。それは、融資ということです。
ソーシャルレンディングと手数料:その内容
ソーシャルレンディング事業者は融資先から支払われる貸付金の利息から自社の取り分を抜き、その残額から資金を出資した投資家に利益を還元します。例えば、融資先が支払う貸付金の利息が10%のファンドだったとします。そして、投資家へのファンドの利回りを7%としていた場合は、3%が事業者の取り分となります。
つまり、事業者は融資サービスを提供する上で必要となる費用を、手数料として融資先から徴収しています。従って、ソーシャルレンディングにおいては、投資家が事業者に対して利用手数料を支払うということはありません。
ソーシャルレンディングと手数料:その種類
ソーシャルレンディングにおいて、投資家が支払う手数料としては以下の3つがあります。
①入金手数料:投資用口座に資金を入金する時の振込手数料
②出金手数料:分配金などの払戻しを受ける時の振込手数料
③管理手数料:ファンドごとに定められた手数料(一部のみ)
①入金手数料
入金先に指定されている銀行は事業者によってまちまちであり、指定されている銀行と同一の銀行を利用している場合は、入金手数料が無料になります。ただ、指定銀行以外だと、入金するたびに振込手数料を取られます。ちなみに、ネット銀行の中には振込手数料を無料とする銀行があり、そこを利用すると費用を抑えることができます。
②出金手数料
通常、ソーシャルレンディングへの投資で発生した配当金や貸付元本の償還金は、事業者が設けた投資用口座にプールされます。投資家は任意のタイミングで口座から資金を引出せます(最低下限額や、振込日の制約あり)。ただ、自分の所有する銀行口座への振込については、振込手数料がかかかります。
なお、事業者の中には投資用口座を設けていないところがあり、その場合の配当金や償還金は投資家の登録口座に直接支払われます。
手数料のことだけを考えると、投資用口座の無い方がお得に思えますが、再投資する場合はいちいち入金することになるため、継続利用の面では投資用口座に資金をプールできた方が便利です。
このあたりは、ソーシャルレンディング・ラボの記事なども参照してください。
③管理手数料(運用手数料)
管理手数料とは、「SBIソーシャルレンディング」や「クラウドクレジット」のファンド募集画面に記載されている手数料のことで、金額はファンドごとに異なります。ただ、想定利回りは手数料を差引いたものになっており、それほど気にかける必要はありません。
ソーシャルレンディングと手数料:その比較
入金手数料は利用する銀行に支払うものであり、事業者への手数料ではありません。手数料の点で利用者へのサービスが異なるのは出金手数料です。
以下の事業者はソーシャルレンディングの出金手数料が無料になります。
・クラウドバンク
・SBIソーシャルレンディング
・クラウドクレジット(毎月1回まで)
・LENDEX
・SAMURAI
・Funds
・ジェイ・レンディング
・TATERU FUNDING
・クラウドリアルティ
・トラストレンディング
ソーシャルレンディングと手数料:実質無料
ソーシャルレンディングは融資先が支払う利息から事業者の運営費用が引かれるため、投資家が事業者に対して利用手数料を支払うことがありません。また、出金手数料においても、大手の事業者が無料になっているため、ソーシャルレンディングにおける手数料はほぼ無料と言えます。
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